いよいよ2018年のあと少しで2019年がスタートしようとしていますが、社会はここへきて大きな変革の曲がり角にさしかかっており、これまでの人の価値観では判断できない新たなバリュービジネスが次々と誕生しようとしています。
現在のところまだ黎明期ではありますが、既に実験のフェーズを終えて実装の段階に入ったこうした新しい考え方や消費の発想を提供する書籍をしっかりと呼んで知見の養分にすることがお勧めとなります。今回ご紹介するのはそんな4冊です。

■お金2.0 新しい経済のルールと生き方
かなりの人気本なので既にお読みになった方もいらっしゃるかと思いますが、お金と経済がインターネットの普及以上の大変化を迎えようとしているという内容をまとめた書籍で、仮想通貨、フィンテック、シェアリングエコノミー、評論経済といった新しい経済をどのように生きていったらいいのかを示唆した本として注目されている一冊です。仮想通貨はまさにそのひとつの現象といえるものですし、中央集権化から分散化を実現するブロックチェーンもお金2.0を強くサポートするテクノロジーといえます。
仮想通貨の世界は足元ではビットコインキャッシュのハードフォークから異なる集団がハッシュウォーを繰り広げたりして当該仮想通貨の価値を著しく低下させるなど、コンセプトレベルの優位性と実運用の乖離が現実のものになりはじめており、教科書通りにはいかない部分も既に散見されており、この本の示唆する通りにはならなくなっていますが、発想としてこの本の示唆する内容を理解するのは非常に有益でこれからの社会をイメージするには非常に有益な一冊てはないかと思います。



■AIをビジネスに実装する方法
本書は11月30日に創刊されたばかりのほやほやの本ですが、AIはすでに支援的運用から実装の世界に入りつつあり、現実のビジネスにどのようにAIやディープラーニング技術を活かすかを真剣に考える事業展開フェーズに入っているこをを強調した内容となっています。
当然今後コンサルビジネスでもAIをどう活かしていくかは大きなテーマとなるわけですが、それを先取りした内容で今後のリアルなビジネスフィールドでのAI実装のヒントになる一冊と言えます。

サブスクリプション・マーケティング

本書はあらゆる業界に変革をもたらすサブスクリプションの入門書として発売されたもので、ITの領域ではいち早くクラウドという形でサブスクリプションビジネスがスタートしてきたため多くの市場参加者が既に違和感なくこうしたサービスに接するようになっていますが、今後この考え方が社会全体をどう変えていくかを示唆した一冊となっているのが特徴です。とくにクルマをはじめとして固定資産として所有するのが当たり前だったものが利用中心の時代に入っていることをどのようなマーケティングで成功させるのかということが大きなポイントになろうとしているのです。
消費全体が利用中心の社会になったときに消費者が何も買わない社会が実現することを想定しなくてはならなくなるわけで、こちらも近未来社会をイメージするのには欠かせない一冊となります。

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

Google、Apple、Facebook、Amazon、いまや米国ハイテクセクターの主要企業としてこの4社がGAFAという名称で呼ばれるようになっています。
GAFAはなぜ、これほどの力を得たのか、GAFAは世界をどう支配し、どう創り変えたのか、GAFAが創り変えた世界で、僕たちはどう生きるかといった3つのテーマについて深堀しているこの著書はここから先のITをはじめとする先進的なテクノロジー社会がどう変化していくのかを想像するのには非常に役立つ一冊となっています。

どの本も単なる夢物語から現実のマイルストーンを感じさせるもので非常に興味深いものといえます。難しい内容ではないので短時間で読み込むこともできるのでお勧めです。ぜひお読みになってみてはいかがでしょうか。