PMOとは言わずと知れたプロジェクトマネジメント業務を支援する組織のことですが国内ではPMOの仕事をする上での必須資格というものは設けられていません。
しかしながら米国ではPMIという組織が認定するプロジェクトマネジメントの国際資格があり、これを取得していると外資系のコンサルティングファームのみならずクライアント企業においても一定の評価と信頼が得られるものとなっています。

PMP

PMPはPMI(Project Management Institute)が認定するプロジェクトマネジメントに関する国際資格となっています。法的な資格ではないものの米国ではかなり定着した資格となっていることから保有していることは大きなインセンティブになっています。
同団体が策定したプロジェクトマネジメントの知識体系であるProject Management Body of Knowledge・通称PMBOKの理解がその資格取得の中心となっています。この受験資格は結構厳しく大卒以上ならば4500時間以上の実務経験、36か月のPM経験を必要としますので、PM経験者が資格を取得するものということができます。 この条件を満たしたうえで35時間のPM研修を受けてPMP受験に臨むことになります。資格取得後は3年ごとにPMに関する研修等を受け資格更新を行う必要がありますので結構厳しい資格といえます。

1998年にはPMIの日本法人も設立されていますので日本でも受験が可能となっています。出題は英語ですが日本語の補助記述が表示され日本語でも受験可能となっています。外資系のコンサルティングファームや外資系クライアントで働く場合には非常に評価される資格となっていますので、PMO関連でビジネスを継続される場合には取得しておいて損はないものとなっています。

プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格(NPMO認定PJM-A)

国内にも同様の資格設定が用意されています。
プロジェクトマネジメントアソシエイト認定資格がそれで試験問題数は120問で、試験時間は2時間となっており、試験形式は四択問題形式、正解率が75%以上なら合格できますので上述のPMPよりはかなりハードルの低いものといえます。
基本的にはプロジェクト全体像理解、プロジェクトマネジメントの本質と重要性、そしてその理解ができていれば合格は十分に可能で、実務経験の時間的な縛りはありませんからとにかくPMOを目指すのであればこれから取得していくのもひとつの方法といえそうです。

■PMOスペシャリスト認定資格(NPMO認定PMO-S)
PMOに求められる基本知識の保有を証明することができる資格となるのがPMOスペシャリスト認定資格となります。 こちらはより実践的で上述のプロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格取得者が受験できる資格となっています。試験時間は90分で、試験問題数は50問で試験形式が択一式形式(選択式問題)で、正解率80%で資格を取得可能ですから特別な記述等も必要なくPMOの内容がしっかり理解できていれば確実に合格できる資格といえます。

こうした資格はあくまで国家資格ではありませんから保有していることがPMOになるための前提とはなりませんが、単なる実務経験だけを訴求するよりは第三者による評価を得ていることがはっきりした資格となりますので、どれも取得しておいて損はないものといえます。
国内の資格はしっかりとした知見があれば簡単に合格可能ですからまずはこのあたりから取得して本丸のPMPを取得できれば完璧になります。外資系企業でのキャリアップをお考えなら取得しておいて本当に良かったと思う時期がかならずやってきますので早いうちに挑戦するのがお勧めです。