フリーコンサルタントを目指す方やこれからITコンサルタントを目指す方が持っていて効果的な資格はいくつかが考えられます。今回はそんな資格についてプライオリティの高いもから順にご紹介していきたいと思います。
■PMP
もっとも実利的で効果的なのはPMP・プロジェクトマネジメント・プロフェッショナルの資格です。これは国際的なプロジェクトマネジメント団体であるPMIの本部が認定するプロジェクトマネジメントに関する国際資格で海外でも国内でも通用します。クライアントもそれをよく知っていますので、PMP資格を保有していればフリーの独立コンサルタントでもかなり仕事を請けやすくなるといえます。

情報処理技術者試験

■情報処理技術者試験プロジェクトマネージャ
またプロジェクトマネージャ試験は、情報処理推進機構(IPA)が行う情報処理技術者試験の一区分で、システム開発プロジェクトの責任者として、プロジェクト計画を立案し、必要となる要員や資源を確保し、計画した予算、納期、品質の達成について責任をもってプロジェクトを管理・運営する人を対象とした国家試験となります。こちらは国内向けの資格ですが、SIerなどのプロジェクトマネージャは概ね取得している資格ですから、PMでビジネスをするのであればぜひ取得しておきたいものとなります。
資格保有者数については、日本国内のPMP資格者が2016年4月末時点で33,348人、プロジェクトマネージャ試験合格者が2016年6月末時点で20,274人とPMP資格者数がプロジェクトマネージャ試験合格者数の1.6倍程度の数となっていますので、ある意味でプロジェクトマネージャ試験合格者のほうが貴重であるといえそうです。

■ITコーディネーター資格
ITコーディネータは企業の経営者に向けてITと経営の両面に立ち、経営者の情報戦略に適切なIT投資を提案するスペシャリストの資格ということになります。ITコンサルタントとして活躍するのであれば是非取得しておきたい資格ですしフリーランスになるなら取得しておいて損はないものです。ITコーディネータはNPO法人「ITコーディネータ協会」が認定する民間資格であり、経済産業省の推進資格にもなっています。この資格保有者は高い専門性を持ち、なおかつ活躍できる場が幅広いのも特徴です。製造業・小売業・サービス業をはじめ、病院・学校・農業法人など様々な領域でスキルを活かせます。

■ITストラテジスト資格
ITストラテジスト(情報処理技術者試験)は情報処理推進機構の資格で、経営戦略に基づく情報戦略を立案し、システム全体の計画を策定し開発プロジェクトを支援するプロフェッショナルです。経営戦略を正確に捉え、課題を把握し分析する能力が必要とされており、試験にあたっては幅広い知識や経験が要求されますが、この資格を取得しているITコンサルタントは企業から高い評価をうけているといわれていることからこちらも取得しておいて間違いはないものです。
こうした資格は年に1回の受験となるものが殆どですから、複数年の時間軸であらかじめしっかり準備して受験に臨むことが必要になります。フリーランスになることが決まったから慌てて資格を取得するといった性格のものではないことはまず最初に認識しておく必要があります。何時独立してもやっていけるように、しっかり事前の準備を整えて余裕をもって資格取得をしておきたいものです。

国家資格


■中小企業診断士
中小企業診断士も国家資格ではありますが、これをもっていれば即仕事になるというほど甘い話ではなく、取得しているならそれにこしたことはない程度の位置づけではないかと思います。大手のコンサルタントでも中小企業診断士の資格をもっている人間はほとんどいません。むしろITに実践的に役立つ資格のほうが歓迎されるということだけはよく理解しておいたほうがよろしいと思います。