フリーランスコンサルタントは通常のコンサル会社務めにはないメリットをもった仕事のスタイルになりますが、その一方で会社勤めにはなかったデメリットもかかえる仕事になります。
これが全体としてお得な仕事のやり方なのかストレスのたまる仕事になるのかは専らそれを行う人の考え方次第ということになりますが、今回はそのメリットとデメリットについて整理しておくことにします。

■一国一城の主として仕事を自らの判断で選択できる
まずフリーランスコンサルタントの大きなメリットとしてはひとりで働くとは言っても独立した企業のようなもので立派な一国一城の主ですから、自らの考え方と判断で仕事を選択し従事することができるようになることは大きなメリットと言えます。特定企業内に勤務していると人の配置の問題から適正ではないと思われるプロジェクトにも従事しなくてはならないといった不条理を感じることがあるものですが、独立したフリーランスコンサルタントならば自分の適性に合った仕事を優先して受注することができるというメリットを享受することができるようになるのです。

収入も増加が見込める

また収入面でもコンサルティングファームに勤務していた時よりも労働単価が上昇しますので、全体として年収の増加を実現することが可能になります。
一般的にアナウンサーのような職種ですとフリーランスでテレビ局勤務と同じ収入を得るためには3倍の年収を稼がないと維持できないなどという話もありますが、IT領域のフリーランスのコンサルタントの場合、特別に大きな事務所も必要としませんし、本人とパソコンとスマホさえあればこれまで通りのビジネスを維持できるので、大きな投資も必要なく、フリーに転向するには非常に向いている職種であるということができます。

■仕事を安定的受注するための営業活動が必須
ただ、こうしたメリットとは別に勤務時代にはなかった苦労も生じることになります。まず一つは仕事を安定的に確保し受注するための営業活動を行わなければならないという大きな課題が発生します。これまでは目先のデリバリーに集中していればその評価をもとに次の業務のアサインが得られるのが当たり前であったと思われますが、フリーランスはオポチュニティパイプラインを自ら作り出すことも大きな仕事として降りかかってくることになるのです。
これはある意味社員として勤務していたときにはなかったデメリットということができます。
ただ、フリーランスにコンサル案件を紹介してくれるビジネスもかなり充実しはじめていますので、自らの影響活動を補うという上でこうしたサイトとどれだけうまく付き合っていくかも安定的な仕事の受注のためには非常に大きなポイントになってきているのです。

常に不安感と戦う必要がでてくる

確かにフリーランスになると自分の視点で仕事を選び、自分のペースで受注していくことができるようになります。しかし有給休暇が設定されているわけではないですし、健康に問題が発生したとたんに収入が途絶えるリスクとも背中合わせで会社員と比べると常に不安感と戦いながら仕事をしていくという精神的なデメリットを抱えることにもなるのです。
病気で長期欠勤となれば正社員でも雇用がどうなるかわからない、また最後まで勤め上げても退職金や年金がどれだけ用意されているかは実は社員でも未知数が多いわけですから、勝手に安心しているだけという見方もできるわけですが、こうした不安感を払拭しながら前に進んでいく勇気を持っている人がフリーランスとして成功するタイプともいえるのです。

フリーランスとしてやっていくのも正社員としてやっていくのもそれぞれメリットとデメリットが混在しているのが実情ですが、何にプライオリティをおいて働いていくかでその判断は大きく分かれることになります。