フレームワークという言葉は戦略コンサルの世界では日常的に登場するものといえます。
このフレームワークは別にコンサルの世界だけで使われているものではなく、ビジネス全般で経営や事業戦略を構築するときによく利用されるものですが、その多くがコンサルティングファームによって開発されていることから、とくに戦略系のコンサルファームではよく利用されるものになっているのです。

フレームワークは実に様々なものが存在

この論理的に思考を進めていくプロセスを手助けしてくれるまさにその枠組みのことをいうフレームワークは様々なものが用意されています。

・SWOT分析
まずSWOT分析は目標達成のための意思決定を求められる組織や事業において内外の環境を強み(Strength),弱み(Weakness),機会(Opportunity)、脅威(Threat)といった4つのカテゴリーで要因分析していくものですが、これも典型的なフレームワークといえるもので、コンサルファームでは日常的にクライアントの戦略立案に利用されています。

・3C分析
3C分析はマーケティング環境分析におけるフレームワークとして有名なものです。この3CとはCustomer,Competitor、Companyの3つの英語の頭文字からとってものでマーケティング環境をもれなく把握するために重要な要素となっているのです。市場環境・顧客分析、競合分析、自社環境分析といった3つのCの領域について徹底して事実を集めることがこの分析手法では重要で、その後の解釈はSWOT分析で行うのいが基本となります。

・4P分析
4P分析はコンサルのみならずマーケティングの世界でも常に利用される戦略フレームワークです。4PとはProduct(製品)、Price(価格)Place(流通)、Promotion(販促)の4つをさし、この一つ一つの領域を分析していくことにことになります。
4P分析はサプライサイドの視点とともにコンシューマー視点も重視しながら分析していくことが重要になります。
マーケティングはこの4つの材料の掛け算と言われるだけにどの分野がゼロファクターであっても掛け合わせた結果は成果になりません。したがってどこに問題があるのかをしっかりと掌握することが重要になるのです。

・PPM(プロダクトポートフォーリオマネジメント)
PPMは1970年台の初頭に戦略コンサルのボストンコンサルティンググループが提唱したフレームワークで複数の商品やサービスを保有し販売している企業が、戦略的視点で事業資金をそれぞれの事業にいかに効率的に配分するかを決定するために開発された経営手法です。
相対的市場占有率と市場成長率という2つの軸をベースにして、自社製品、サービスの中の問題児、花形商品、金の生る木、負け犬をプロットして分析することで効率的な資金配分を策定していこうとするもので、多くの製造業でこのやり方が取り入れられています。

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知っていることだけでなく友好的に利用できることが重要

フレームワークという手法はここにご紹介した有名なもの以外にも実に様々なものが提供されており、ひとつひとつはかなり奥の深いものですから、勉強しはじめるときりのないものが多くなりますが、コンサルティングで重要なのは深い知見を持っていることもさることながら自在に使いこなすことができることのほうがより大きなポイントとなります。
実際に使い始めるからこそ疑問もでて知見を改善することができるわけですから、まず企業分析や商品分析、マーケティング戦略を考えるときに気軽にこうしたフレームワークを導入して活用してみることがきわめて大切なのです。
使い慣れていくうちにさらに有効利用ができるようになりますし、頭のなかで既にフレームワークを利用して材料を整理できるようになればしめたものです。フレームワークには利用の難しいものは殆どありませんからどんどん使いこなしてみることが現状の状況整理の達人への道とつながっていくことになるのです。