フリーランスとして働き始めますと、手取りの収入などはサラリーマンとしてやっていた時代よりも格段に増えるといったこともありますが、収入の安定度は実際1年間働いてみないとよくわからないところもありますし、チャレンジャブルではありますが、安定的かと言われれば必ずしもそうではない部分も多く存在することになります。
そんなフリーランスが住宅を購入したり保険に入る場合にはどんなことに注意をすべきなのでしょうか?今回はそんな疑問に応えてみたいと思います。

フリーランスでも住宅ローンは組めるか

フリーランスで一番気になるのは住宅などのローンが果たしてサラリーマン時代と同じように組めるかという問題です。結論から言えばフリーランスでも住宅ローンの審査に通ることは通ります。
しかしながらサラリーマン時代と同じ収入レベル、あるいはかなり多くなっても金融機関の審査はかなりうるさくなることは事実です。銀行などの金融機関はとにかく安定収入があることをもっとも重視しますから毎年年収800万円が維持されているサラリーマンのほうが、昨年2000万、今年1500万、来年1200万といったばらつきのあるフリーランスよりも評価が高いのが現実の問題になります。

したがってローン審査のためには過去3年間程度の確定申告の写しを要求されることもありますし、最近では団体保険で賄う連帯保証人の話も飛び出したりして行く手を阻むことが多くなります。
できることならばサラリーマン時代に住宅はローンを組んでしまってそれを粛々と支払っていくという発想のほうが楽にローンは組めるのではないでしょうか。
またもう一つの発想としてひとりだけの会社でも法人にして給与をフィックスさせることで安定収入を作りだすという方法もあります。

業種は全く異なりますが広告や雑誌のカメラマンなどの場合、外車のワゴンですら経費に算入できてほとんど何でも買い放題ながら、すべて経費算入してしまうと結局申告所得が過少すぎてマンションを購入しようと思ってもローンの審査が通らないという笑うに笑えないようなことが実際に起きているようです。
サラリーマンですと一定の所得をフィックスさせて税金を払うことはなんのインセンティブにもならないように見えますが、フリーランス、つまい自営業になって銀行から借り入れを行うという場面が訪れるとこれが実は非常に大きな効力を発揮することを思い知るというわけです。

保険に関して

フリーランスでもう一つ注意しなくてはならないのは保険です。
健康でバリバリ働いているときは会社勤めよりも確実に収入が増えて順風満帆という気分になるものですが、ひとたび怪我や病気になりますと、いきなり働けなくなってしまうことから給与所得者のように安定した収入を得ることができなくなってしまうという大きなリスクを背負っていることは常に意識しておかなくてはなりません。
もちろんサラリーマンでも長期入院を余儀なくされて給与だけ支払ってくれるところは限られますから、本質的なリスクは同じ部分もありますが、いきなり収入が途絶えるというのがフリーランスのあからさまな特徴といえます。

したがって医療保険や疾病保険などまさかのときにコストを負担してくれる保険に加入しておくことは必須になりますし、収入保障型保険に入っておくのもひとつの手になります。
さらに年金ということでいいますと厚生年金保険は先行き本当に支払われれうのかかなり怪しい部分もありますが、国民年金ですとさらに支払い金額が減ることになりますから、自分でその部分を補填するような個人年金なり掛け金が貯金となり満期時にもどってくるような生命保険に加入するといった工夫が必要になります。
保険に関しては個々人によって条件や必要金額が頃なりますからファイナンシャルプランナーのいる店頭業者などで相談してみるとベストオブブリードを提案してもらうことができます。
こうした問題はフリーランスになってから考えるのではなく、独立する前の段階でしっかり精査しておくことが必要です。