海外のフリーランスの現状について
国内でフリーランスのビジネスに関わっていますと海外では一体どのようにしてフリーランスが働いているのか非常に気になるものです。
もちろん先進国とそれ以外の新興国などでは状況は全くことなるものになりますが、先進的な事例として注目されるのがクラウドソーシングの普及です。日本にもみられるクラウドソーシングですが、実際の依頼業務のほとんどはライティングの仕事や広告等のデザインや原稿を作るような仕事が多いのが実情です。しかし海外のクラウドソーシングではより重要でコアなプロジェクトの人材を主要なIT企業が見つけ出すのに使うなど、国内とはかなり異なる状況になってきています。
欧米のクラウドソーシングは日本より多様化している
たとえばグーグルなどでは社内のプロジェクトに外部のメンバーをクラウドソーシングから探し出し、業務は米国内で行ってもこうした外部メンバーはすべてオンライン上のミーティングなどでテレワーカーとして参加し勤務し、一定のデリバラブル(成果物)を提供することで報酬を得るといった画期的な参加を実際に行っています。社内に知見のない分野については積極的に外部の優秀なフリーランスの人材を活用して成果をあげようとする動きが現実のものになっているのです。
インド出身で米国の大学で学位や博士号をとってインドに戻った人材でもこれならテレワーカーとして知見と労働を提供していくことができるというわけです。
もちろんこうしたケースは相当なハイエンドなもので、すべてがこんな素晴らしいプロジェクトばかりとは言えませんが、正社員の人材が枯渇していたり、AIなど新しい知見が必要になる分野については欧米のIT系企業を中心にフリーランスをクラウドソーシングのサイトから見つけ出して実際に業務委託行うのが日常的なものになろうとしているのです。
つまり先端系の業務では正社員もフリーランスも分け隔てなくオポチュニティを見つけることができる世の中になろうとしているのです。
コンサルティングや一部のITの実装、プログラミングの世界はこうしたハイエンドなクラウドソーシングの場に具体的なオポチュニティとしてかなり登場するようになっていますが、クライアントはほとんど米系企業ですから、まず英語でコミュニケーションできないと選考の対象にはならないという問題もあるようです。
ただレベルの低い仕事はクラウドソーシングでも万国共通の状況
ただ、一定の条件で文書を作成するライターやネットのバナー広告のデザインをするデザイナーといった仕事はどこの国にも必ずあるもので、その単価は決してフリーランスの業務と言っても単価の高いものとは言えません。つまり付加価値性の高いものを提供できなければフリーランスもハイエンドなクラウドソーシングの対象にはなっていかないという点はよく理解しておくべきでしょう。我々日本人は言語上の問題から簡単に他国での仕事を引き受けることはできないのが実情ですが、海外では国をまたいでフリーランスへの仕事が飛び交うようになっているのが現実でこうしたことは日本ではまったく認識できない内容といえます。
確かに国を超えて業務を引き受け、テレワーカーとして最後まで完結させられる業務ならば、実に様々な業務を選択することができるようになりますから、フリーランスにとってもいいビジネスチャンスになるといえます。
したがって米国や欧州のクラウドソーシングには他国のフリーランスの人々が多く登録している状況で、もはや多国籍の市場になってきているのです。
フリーランスにとっては仕事自体はネット上の特定サイトを見れば簡単に探せるようになっており、もはや世界的に足で稼いで仕事をとってくるという時代ではなくなっていることがよくわかります。
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